転職と採用の専門家naotoの部屋

企業での人事採用経験と人材紹介会社での経験談を綴ります

面接の心構え

こんにちは、naotoです。

 

面接が決まった!!どきどきする。

 

誰もがそんな経験をするでしょう。想像していた面接と違って、上手く力を発揮できなかった。考えていたことが上手く言えなかった、というような後悔した面接ということが良くあります。

せめて、やり切った!と言えるように、面接の心構えについて綴ります。

 

面接の心構え

introduction

企業の採用選考方法の一連の流れのことを、選考フローと呼んだりします。選考フローは企業毎に違いますので、事前に志望度が高い企業の選考フローがわかっていると安心ですね。選考フローがわからなくても、いくつか想定しておけば、当日になってうろたえることもなくなります。

 

選考フロー

事前にいくつか知っておいた方が良い項目です。

・面接回数

・面接方法

・面接時間

・面接官の人数

・面接官の部署・役職

・試験の有無

人材紹介会社(転職エージェント)経由での応募であれば、この情報は比較的簡単に入手できます。それ以外のルートでの応募であれば、連絡担当の方に直接聞くしかありません。優しく教えてくれる方もいますが、教えてくれない方もいるでしょう。教えてくれないからと言って、何度も連絡するのは得策ではありません。そんな時でも、どんなタイプの面接かを想定しておくことで、心構えができるということです。

それぞれについて、簡単に解説していきます。

 

面接回数

一般的に、1~3回です。時々、5回6回という企業もあります。並列する部署毎に面接があって10回を超えた、という話も聞いたことがあります。

面接が1回というのはどうでしょう。転職希望者からするとすぐに内定が出る可能性があって良いと言える一方、面接で得られる情報、例えば、社風や社員の人柄、質疑応答で情報を得る機会、は少なくなってしまいます。

企業側が面接を1回にする理由ですが、採用充足を急ぐ理由がある、採用基準(面接のハードル)が低い、1回で見極める自信がある、などが考えられるでしょう。

しかし、どんな理由にせよ、1回の面接でどれほど自分の事を理解してくれたのだろう、と疑問が残るかもしれません。そんな時は、転職理由と志望動機を鑑みて、面接での印象や違和感よりも、強い転職理由・志望動機があれば、1回の面接で決断しても良いでしょう。

面接が2~3回であれば、適切だと考えます。社風や社員の人柄など見る機会がありますし、複数の面接官から評価されて入社することができます。

では、5回以上はどうでしょう。一般的に考えて、多いですよね。面接の度にスケジュールを調整し、毎度同じような質問で、最終的に合格になればまだ良いですが、選考がストップして保留、5回目の面接で不合格、となったら時間と労力の無駄です。もし現職に有休を出して面接に臨んでいたとしたら尚更です。

ではなぜ、そんなに何回も面接する会社があるのでしょう。いくつか推測すると、

企業側が正式なポジションを定めた選考をしていない。複数の部署に回されるパターンです。自分では応募したポジションが決まっているのも関わらず、というケースがありますが、企業側はこれをやるべきではありません。

1段階ずつ上長に回されていく。ピラミッド構造職の強い企業ならありがちです。

何度も面接をすることによって忠誠心や意欲を確認する上げる。お互いにここまでやったんだから、という感じで内定辞退を防ぎ、確実に入社してもらう。この手法を取る企業を見たことがありますが、そうしている間に別の魅力的な企業の選考がトントンと進んで、他の会社に入社を決められた、ということが経験上ありました。これは良し悪しです。

やはり5回以上、というのはナンセンスです。転職希望者が望めば良いですが、回数多いなと感じる方が多い以上は企業側の課題です。その課題が発見できていない、発見できていても解決できていない、ということであれば、課題発見・課題解決力が乏しい会社、と評価できるかもしれません。それ以外に何か明確な意図があるかもしれませんので、5回以上面接する会社に出会ったときは、その意図を直接聞いてみるのもいいかもしれないですね。

 

面接方法

面接方法には、下記の3つが一般的です。

・電話面接

・Web面接

・対面面接

Webと対面をミックスさせるケースもあります。

特に、新型コロナウイルスの影響によってWeb面接が主流になりつつあり、今後もシフトしていく可能性が高いです。

それぞれの特徴について記します。

電話面接

一次面接では良くある手法です。3つの中では最も気軽なコンタクト手段ですし、まずはご挨拶を兼ねて、と、簡易的な判断をするために用いられます。

顔が見えないだけに、声の表情は大きな判断材料にされます。トーン、大きさ、強弱、間を意識することが重要です。

Web面接

数年前からじわじわ普及してきていましたが、新型コロナウイルスの影響によって、その普及は一気に加速しました。FaceTime、LINE、Teams、Skype、Webex、Zoom、Meetなど、本当に便利なツールが色々ありますね。個人情報保護に関するセキュリティや管理面の便利さなどから採用面接に特化したシステムもあります。

Web面接では、お互いの顔の表情がわかるのが利点です。また、移動時間や移動コストも削減できますし、複数の面接官でも別の場所から入れるのは良いですね。慣れていないと会話のテンポが思うようにいかず対面面接より緊張しますが、今後は会議や面談でも日常的に普及しますので、慣れるのが良いでしょう。

また、通信環境によって、接続が途切れることがありますが、焦らず対応することが大切です。面接官にも言えることですが、ここでの臨機応変な柔軟な対応力なども評価の一つになり得ます。

Web面接の準備として、アプリ、ブラウザ、デバイス、OS、インストール、Wi-fiなどのワードが飛び交います。一般的なワードですが、この辺りが苦手で、そもそもWeb面接が実施できない、という方がたまにいますが、入社後も必要なスキルになってきますので、それだけで低い評価が付いてしまいます。事前にテストをするなどして最低限の知識を習得しておく方が良いでしょう。

対面面接

一般的な手法で、これまでの常識では最終面接はほぼ必ず対面面接でした。今は最終面接もWebで実施する企業が増えてきています。お互いをより理解することができますし、話す内容だけでなく、表情、動作、礼儀マナー、最も多くの情報が受け取れます。デメリットとしては、時間の調整が必要、交通費がかかる、という点です。

特に交通費に関しては、支給条件をしっかり確認しましょう。交通費を支給してくれる企業には領収書を持参するケースが多いですが、私の経験上、不備が多く見られていました。大抵は何とか対応してくれるものの、ここでも書類作成能力や確認理解力が判断できるので、きっちり確認して漏れなく誤記誤字なくミスなく対応できると良いでしょう。

 

面接時間

一般的には30~60分ですが、10分で終わってしまうケースや2時間も面接があるケースがあります。

経験者か未経験者か、会社・職種。募集求人の説明があるか、質疑応答を含めて面接官が話す時間がどの程度か、面接方法やポジションによって長さは異なりますが、私が採用責任者の立場として面接官に伝えているのは40~50分です。

例えば、10分で終わったらどうですか?

雑だなあ、本当に自分のことをわかってくれたのかな、話したいこと聞きたいことが言えなかった、と思うでしょう。また2時間もかかれば、流石に長すぎますし、面接官がだらだらと喋っていて長くなる場合もしんどいでしょう。お互いに夢を語って長くなる、みたいな場合は良いかもしれないですね。

 

面接官の人数

1~3人くらいが一般的でしょうか。人事部と現場とで合わせて2~3人というケースが多いかもしれません。たまに6人7人面接官がいる、というのも耳にします。圧迫感がすごいですし、どうやって合否を判断するんでしょうね。

私が企業の採用責任者として面接デザインをしたときは、基本的に面接官は1名。最大で2名、にしていました。面接は双方に選ぶ権利があることから、より対等な会話を促す意味で1名の面接官をアサインしていました。

複数の面接官がいる場合、なぜそんなに大人数なのか、ジャッジ者・権力者が誰なのか、気になりますね。面接官が6人も7人もいる場合、スケジュール調整に時間がかかるし、最終的な意見をまとめるのも大変で時間がかかります。判断がぶれる要因にもなり、課題感満載です。転職希望者への圧迫感はを取り除くのも面接官の役割なのに、それができないということは、面接回数の項目でも取り上げたように、組織課題がありそうで注意が必要です。

 

面接官の部署・役職

事前に全て把握するのは困難かもしれませんが、その面接でのジャッジ者の役職がわかれば、質問内容を変えたり、内定を獲得できる程度を把握できたりします。

例えば、開発職への応募で、一次面接官が人事部だとしましょう。そこで開発職の現場の雰囲気はどうですか?と質問をしても、明朗な回答が得られそうにはありません。しかし、評価制度や福利厚生面についてはしっかり教えてもらえそうです。また、その部門のトップが出てきているのか、スタッフレベルなのかで、二次面接以降の影響力を測る材料になります。

また、一次面接がいきない社長、だったらどうでしょう?最初にして最大の山場ですね。ここで合格が得られれば、内定獲得はもう目の前、そんな感じがしますね。

 

試験の有無

試験の代表的な物だとSPIや玉手箱、といったものがあります。企業独自の時事問題のテストなどもあったりしますし、性格診断のような適性検査もあります。

選考フローに試験があるのかないのか?いつどの方法で受けるのか?結果は参考なのか足切りなのか?という要素があります。

もし試験がある選考フローなら、やはり簡単な対策はする方が良いでしょう。特に足切りで使われるなら尚更です。面接では高い評価なのに、試験のできが悪く不合格、となったら後悔しますしね。いつ受けるかもわかっていれば事前に準備できますね。面接当日に、面接前後に突然今から試験もやります、と言われるとあたふたしますから。ただ、試験の結果は公表されないのが一般的ですし、足切りに使われたのか参考程度に使われたのかを知る事は困難ですが。これも人材紹介会社(転職エージェント)経由であれば、多くの情報を持っているので事前に確認することも可能です。

 

まとめ

面接の案内が来たから、何も考えずに面接に行ったら失敗した、ということが無いように、様々な面接の場を想定して臨むと、良いパフォーマンスが発揮できるでしょう。

面接で話す内容や具体的な準備と対策については、また記事にしたいと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございした。

 

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