転職と採用の専門家naotoの部屋

企業での人事採用経験と人材紹介会社での経験談を綴ります

「履歴書」の書き方

こんにちは、naotoです。

 

履歴書ってどう書けばいいの?

転職の時に誰もが考えることでしょう。

人事採用担当者は、当該ポジションの業務ができるかどうかを、過去の経験をベースに、成果・行動・思考・知識・性格などから総合的に判断しますが、その判断材料が、履歴書・職務経歴書・面接・試験(SPIなど)です。

ここでは履歴書にフォーカスします。履歴書の書き方、は検索すると沢山出てきますが、人事採用担当・面接官の観点から、これまで何千人の履歴書を見てきた私の意見を綴ります。

introduction

転職する時の履歴書と、新卒で就活をする時の履歴書では、書く内容が異なります。

私は、履歴書の内容のみで「合格」「不合格」を決めることしません。(採用企業の立場として、求人にはそれぞれ要件があるので、要件を満たしていない場合は不合格にしますが)

ただ、履歴書からとても多くのことがわかります。人事採用担当者の中には、履歴書の内容で「不合格」とする方もいます。

また、履歴書のフォーマットは何でも構いません。インターネット上の物をダウンロードしても良いですし、購入された物でも構いません。手書きかPC打ち込みか、どちらでも構いません。しかし、フォーマットを指定されている場合、作成方法を指定されている場合は、なぜそう指定されるの?と思ったとしても、それに従うのが得策です。提出方法については、必ずそれに従いましょう。

ぜひ、良い印象になるような履歴書を書けるよう参考にしてください。

 

履歴書と職種経歴書の違い

履歴書:学業や職業の経歴など人物の状況を記した書類のことで、就職転職時に選考用の資料として用いられる。また、学歴や職歴によって給与や資格などを決定する手続き(査定)において、それを証明する各種の書類とともに提出する。履歴書は、法律で書式を定められているわけではないため、基本的に自由形式である。(引用:Wikipedia

職務経歴書当人が過去に従事した職務・職業上の地位、および当該職務の具体的内容を、当人の職歴として時系列的(編年体)またはキャリア(経験)、プロジェクトタイプなどをベースに記載した書面。(引用:Wikipedia

 

まず、履歴書と職務経歴書の違いを理解し、提出を求められている物を理解しましょう。

ちなみに、一般的な他の書類としては、カバーレターや推薦状というのがありますが、日本国内の転職で、提出が必須ということはあまりないでしょう。

私見では、履歴書・職務経歴書の提出を求めたときに、カバーレターや推薦状が添付されていても、それによって加点されることは無いと思っています。意欲と捉えることができる反面、要求への返答に対して正確な答えでは無いと捉えることもできるからです。

 

履歴書の内容

概ね、下記のような項目で構成されているでしょう。

・作成日

・顔写真

・氏名

・現住所、連絡先

・電話番号、メールアドレス

・学歴、職歴

・志望動機

・趣味、特技

・通勤時間

・扶養家族数(配偶者を除く)、配偶者、配偶者の扶養義務

・本人希望

 

それぞれの項目について細かく注意点を見ていきましょう。

作成日

最後まで書き終えた後にその日付を書くのが良いでしょう。PC上で作成したものを使い回す場合、作成日は必ず更新しましょう。

たまに、作成日が3か月前のもので応募される方がいます。3か月前から転職活動していてまだ決まっていないのかな?うちの会社は転職活動当初は志望動機が低かったのかな?と勘繰ったりしてしまいます。本当は別の理由があったとしても、ポジティブな印象にはならないですよね。

顔写真

特に指定が無い場合の、撮影機材・背景・服装についてお教えします。

私は、メールやWebシステム上での提出を求めるようにしていますので、撮影機材はスマホで良いですよ、としています。面接時に持参するケースや郵送のケースもありますが、それでも私は証明写真で無くスマホ撮影で良いと考えています。印象を知ることが目的なので、証明写真じゃなければダメ、という企業は柔軟性が低く古い考えかもしれませんよ。

背景、服装は何でもいいか?というとそれは少し違います。ビジネスという点ではTPOが重要視されるケースが少なからずあります。服装は、その企業や職種のビジネススタイルに合わせるのが無難でしょう。ビジネスカジュアルはOKですが、完全な私服は避けた方がいいかもしれません。男性はスーツ、白ワイシャツ、ネクタイじゃないとダメという企業もあるので注意が必要です。

背景は無地が無難です。車中、公園、旅行の時の写真など、マイナスイメージにならなかったとしてもプラスイメージにはなりにくいですね。

また、アプリなどで写真加工もしない方が良いでしょう。

 

氏名

普通なら何も気にしなくて良いですが、入社後の社会保険登録などの点から、戸籍上の正しい漢字で記載されることをお勧めします。

例えば、「タカハシさんのタカは高か髙か」というようにです。

 

現住所、連絡先

これも特に気にする必要は無いですが、例えば、単身赴任中、実家、住民票先、など、記入に迷うケースもあるでしょう。

単身赴任中の方は特に、現住所にはその意味の通り、あなた自身が現在住んでいる場所を、住民票登録先に関係なく記入してください。今、どこに住んでいるか?というのは採用企業が選考方法などを考える上での大事な情報になります。

連絡先という項目にも住所の記載欄があります。ここの記入は任意で構いません。空白でも問題ないと思いますが、同上、などとしておくのが無難でしょう。

 

電話番号、メールアドレス

電話番号は必ず携帯電話番号、メールアドレスはPCかフリーメールアドレスが無難です。

電話面接の場合、履歴書を見て電話をかけます。時々、家の固定電話の電話番号を記載されているケースがありますが、私は固定電話にかけることは控えます。ご家族が出た場合、転職活動をしていることを家族に言っていないとするとトラブルに発展するからです。

メールアドレスを書いていないケースも時々見られます。入社時の社員登録で必要なこともあれば、今はWeb面接が普及していることから、その登録時にもメールアドレスが必要になります。

 

学歴・職歴

学歴は、最終学歴の記載はもちろんですが、大卒の方は高校からで良いでしょう。

高校も大学も学部学科まで詳細に記載する方が良いです。面接官も話題にしやすいポイントなので正確に記載しましょう。

職歴も、時系列で正しく記入しましょう。経験者数は全て、入社月退職月も、正確に記入する方が良いです。アルバイト期間はあえて記入する必要はありませんが、仕事に活かせるようなものであれば記入しても問題はありません。

もしかしたら隠したい経歴があるかもしれません。しかし、面接では必ずと言っていいほど、過去の転職時のことを聞かれますので、履歴書の記載内容と祖語があると、面接官にマイナス印象を与えてしまいます。仮に、面接では上手くこなせたとしても、後から経歴詐称がわかれば、内定取り消しになることがあります。

 

志望動機

以前の記事に、希望軸の考え方について書きましたが、ここでの志望動機は違います。

志望動機を重視している面接官は多く、この項目で書類選考不合格になることがあります。ですので、なぜその企業に入りたいか、なぜその仕事をしたいか、について、情熱的に書く事が望ましいです。企業や職種を徹底的に調べ、反映してください。改善したい不満から自分が叶えたい条件・希望を記載するのは好ましくないです。

ちなみに、私のように志望動機は気にしない面接官であれば、空欄でも正直に条件面について書いてもらっても構いません。本気の志望動機があればぜひ書いて欲しいですが、ここで私がアドバイスしたように無理して志望動機を作っているような文面はわかりますし、仕事ができるのであればその時点での志望動機は重要ではなく、入社後にやっぱり入って良かったと思ってもらうことを重視しています。

 

趣味・特技

ここは好きに書いて大丈夫です。ただし、面接で触れられるケースも多いので、中途半端な趣味を書くと面接でタジタジになったりします。例えば、読書、記載する人は多くします。もし、面接官も読書が趣味なら「最近何の本を読みました?」と気軽な気分で聞いてきます、そこで答えられないとなると、面接官はどう思うでしょうか、ということです。趣味が多すぎるのも違和感があるので精々2~3個に絞るのが良いでしょう。

特技が業務に直結するものであれば積極的に書きましょう。

他人に言えない趣味、というのがあるとすれば、あえて書く必要は無いです。それでも、趣味と業務遂行能力に関連は無いので、趣味・特技で面接官の評価が左右するようなら、そういう企業は頭が固かったり、ダイバーシティが進んでいない可能性があるので、その企業に対して注意が必要です。

通勤時間

職種によっては通勤時間がかけないケースもありますが、自宅からその職場までの通勤時間を凡そで書けば問題ありません。ここは空白でも問題ありませんが、本当に毎日2時間かけて通勤可能ですか?引っ越しはできますか?などの判断材料になります。

扶養家族数(配偶者を除く)、配偶者、配偶者の扶養義務

独身の方はすんなり書けますが、既婚者の方はその意味を正確に捉えて書いてください。

結婚していて子供が2人でパートナーも子供も扶養に入っている場合は、

扶養家族数(配偶者を除く):2人

配偶者:有

配偶者の扶養義務:有

 

結婚していて子供が1人で子供は自分の扶養だけどパートナーは扶養に入っていない場合は、

扶養家族数(配偶者を除く):1人

配偶者:有

配偶者の扶養義務:無

 

となるわけです。これが選考を左右することは無いですが、手当や勤務地などで考慮の対象になるかもしれません。

 

本人希望

「貴社の規定に従います」が定型文ですね。ただ、本当は従えない、ということは良くありますので、無駄を省くために、私が書類選考をする際にはぜひ本音で書いてください、ということにしています。そうすると、そもそも希望に合わせられない、ということでお断りすることもできます。ただ、断わられては困る、という場合は、最低ラインの希望を書くか、空欄、貴社の規定に従います、で構いません。

希望は、履歴書に書くよりも、面接の中で聞かれた際や最終面接フェーズで伝えるのが無難でしょう。

 

まとめ

人事採用担当者や面接官は、履歴書から受け取る情報がとても多くあります。

書類選考が合格するという前提ですが、面接前にあなたのことを理解してもらって面接をする方が、短い時間の中でさらに理解を深めてもらえ、もしかしたら合格率も上がるかもしれません。読み手のことを考えて履歴書の作成にチャレンジしてください。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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