転職と採用の専門家naotoの部屋

企業での人事採用経験と人材紹介会社での経験談を綴ります

内定フェーズで考えるコト

こんにちは、naotoです。

 

内定が出た!嬉しい!でも本当にこの会社に決めていいの!?

 

内定フェーズは転職活動において最大に悩むポイントです。最初から志望意欲が最も高く、その意欲が継続されてきて内定をもらえたなら、悩みも少ないでしょう。しかし、複数社から内定が出た、第二志望、第三志望の会社から内定が出たとしたら、何を基準に決めればいいのでしょうか?

そんな悩みを少しでも解決できるよう、記事に綴ります。

 

introduction

内定承諾までは、可逆的に後戻りすることができます。つまり、いつでも応募企業は選べるし、変えられるし、保留にできるし、転職活動そのものを止めるという決断もできます。しかし、内定承諾→現職へ退職届けを出す、ということは、不可逆的で後戻りできなくなります。離職の方であれば、内定承諾後に辞退、つまり入社するのを止めることもできなくはありません。ただし、それは受け入れ先企業からすると多少の損失を伴うことになりますので、裁判沙汰になる危険性も含めて、そうしないに越したことはありません。まずは、これらのことを認識しましょう。

内定の意義と解釈

内定って何でしょう?「あなたを採用します」という意志表明でしょうか?かなり一般的に普及している言葉ですが、採用責任者の立場からすると、かなり危うい状態という認識です。

転職希望者側からすると、2~3社から内定をもらって比較検討する、というのが一般的で理想的な転職活動の方法として定着していることでしょう。仮に1社から内定をもらった場合でも、それを受諾するのか断わるのか、決断を迫られるわけですが、選択権は皆さんにある、そう思うとやっと気が楽になりますね。

採用企業側は、然るべき社内の承認ルートを経て、あなたに内定を出すことを決めるわけです。採用担当者の中には、何が何でも承諾させなさい、と他部署や上司からプレッシャーをかけられている人もいるかもしれません。是が非でも採用したい候補者に承諾してもらうために、オファー面談を組んだり、時には条件交渉にも応じたり、してくれるかもしれません。

内定には「あなたを採用したい」という意志表明以上の内容を伴います。

ネットからの引用になりますが、内定とは、法的には「始期付解約権留保付」で労働契約が成立した状態を言います。「始期付」とは実際に働き始めるのは先であること、「解約権留保付」とは内定取り消し、つまり労働契約の解約がありうるという留保をつけた上での契約であることを意味します。内定を出した時点で、条件付きで「労働契約が成立」するわけです。こうなると、その後に起きるいかなる事象であれ安易に内定を取り消すことはできず、しかし内定を辞退される可能性は十分にある、という状態で、企業の採用担当者は内定承諾してもらうまでソワソワが続きます。

 

内定取り消し

内定したら必ず採用されるわけではなく、一定の条件の下では取り消しになる可能性もあります。「解約権留保付」に該当する部分です。

では、どういう時に取り消されるのでしょうか。

主に下記の事由です。

病気やケガなどの健康上の理由により働けない状態になった場合

犯罪行為があった場合

企業の業績悪化など経営上やむを得ない場合

・その他、採用内定を取り消すことが客観的に合理的と認められ社会通念上相当として認められる場合

といったものが挙げられます。

企業側の意志で内定を出したにも関わらず、上記の理由も無く一方的に内定を取り消すことはできません。もし、不当に取り消された場合は、労働基準監督署や弁護士に相談すると良いでしょう。過去には、裁判によって内定取り消しは違法・無効である、と認められたケースがあります。慰謝料・損害賠償の支払いを企業側に命じられたケースもあります。

と、ここまでは記事でも良く見ます。

では、その後どうなるでしょうか?

内定取り消しが違法で無効だと裁判で認められたとしましょう。では、あなたはそれでもその会社に入りたいと思うでしょうか?しかも、費用と時間もそれなりにかかります。そこまでして、本当にその会社に入りたいでしょうか。損害賠償請求が叶ったとしても、人生と天秤にかけたときにどの程度有益なのでしょうか。もし恨んでいたとしたら少しはその思いは晴れるかもしれませんが、その後に何が残るでしょうか。そう考えると、企業に全面的に非があったとしても虚しいですね。前を向いてポジティブ思考になれると良いですが。。。

 

転職によって失うものと得られるもの

転職活動中は、将来への期待や現職を辞めることへの不安を抱えながら、それでも前進していたことだと思いますが、内定が出て初めて、真剣に現実と向き合うことになります。転職によって得られるものもあれば、失うものもあります。整理してみましょう。

収入

内定が通知されるとき、多くは理論年収いくら、という表記があります。これは、1年間フルで業務に従事した前提で賞与なども組み込まれています。賞与は、言うまでもなく未確定であることが多いです。また残業についても、だいたい月間20時間くらいの残業を想定していても実質は残業ゼロに近い、といのもしばしばあります。

残業が無いことは良いことですが、残業代をあてにしている方も多くいるため、考え方は人それぞれです。

住宅関連の補助や、非課税対象の福利厚生などがある場合も、実質的に自由に使えるお金は異なってくることを頭に入れておきましょう。

内定時の記載と基本給が異なることはありませんが、トータルの収入は内定通知書に記載されている理論年収より若干少なくなることを想定しておく方が良いでしょう。

それでも、現職と比較した時に明らかに増えるのであれば、ポジティブですね。

時間

次の会社では、平均的にどのくらいの時間働かなければならないか、事前に聞いていた話と実は違った、ということが良くあります。

残業はほぼ無いと聞いていたのに残業だらけ。朝の業務前に業務外という業務が発生する、休日に仕事が発生する、などです。他の条件は良かったが、まさか帰宅が毎日終電間際になるとは思わなかった、という声を時々聞きます。

逆もあります。先ほどの「収入」のところでも触れましたが、残業は想定していたのに、ほとんどゼロ時間だったり、フレックス制が本当にしっかり活用されていて、予想以上に快適に過ごせ、プライベートの時間を多く作れるようになる、といったようなケースです。

人間関係

実際に配属される部署の上司・同僚との関係性、クライアントや社内の他部署との関係性など、ゼロから作っていくことになります。これまでの会社では人間関係がとても上手くいっていたのに、新しい組織では価値観が異なって浮いてしまっている、という話をたまに聞きます。逆に、これまでの組織では人間関係に不満があったのが、転職で上手く解消されるというケースです。社風というのは、少なからず従業員の価値観の醸成に寄与していますね。

人間関係構築スキルというのは横に置いておいて、やはらどんな人間たちと関わるかというは運の要素も大きいでしょう。数回の面接で感じた面接官の言葉や印象すべてから感じ取ることが重要です。内定フェーズでは、他の社員の方から話を聞いてみたい、と提案してみるのも一つの手です。口コミサイトは、あまりに意見が偏っているケースがありそうなので、参考程度にする方が良いかもしれません。

人間関係と言えば、新しい出会いというのもありますね。自分の成長に繋がる出会いがあり、人生の財産にもなり得ます。これは転職することで得られる圧倒的なコトかもしれません。

業務スキル

これまでのスキルが全く活かせないかもしれません。スキル十分と意気揚々と臨んだのに、業界や会社ぎが変わると全く通用せず挫折を味わう、ということも良くあります。しかし、一方で新しいスキルも身につくはずです。初めて取り組むこと、できなかった事ができるようになること、新たな感動に出会うこと、成長の可能性が大きいことも事実です。

 特に、PCスキルはどんな職種でも必要ですが、業界や会社によっては恒常的にPCを使わないという方もいるでしょう。次の会社では当たり前のレベルが高く、これくらいできて普通というのを何の違和感も無く要求され、それができずに評価が下がったり残業が増えてしまったりすることがあります。身に着けておくことに越したことは無いでしょう。

 

複数社からの内定

複数社から内定をもらうことは良いことですが、判断を鈍らせてしまう弊害もあることを知っておきましょう。

複数内定もらって比較する、となった場合、どうしても心理心情的に目先の年収を比較してしまいます。さて、ここで一度冷静になって、転職活動を始めた時に立ち返ってください。転職理由は、年収を上げたいことでしたか?それなら、年収で比較するのはアリです。しかし、それ以外のことが転職理由なのであれば、もう一度原点に戻り、転職理由が成立する条件を第一優先として比較検討し、年収は二の次にするべきです。そうしなれば、入社した後に大きな後悔をすることになります。私はこれまでにこのような多くの方を見てきました。

1回の転職で叶えることは1つ、2つ以上叶えばそれはラッキー、くらいで考えましょう。内定は、本当に判断を鈍らせます。肝に銘じて、複数社の内定を比較してください。

第二志望の企業からの内定

第一志望の会社の選考はまだ残っているものの、選考に時間がかかりそう、保留の状態が続いている、第二志望の企業からの内定の回答期限が迫っている、ということもあります。承諾するか辞退するか、非常に悩ましいでしょう。

辞退して第一志望に賭け、第一志望も結局内定がもらえなかったとして、まあいっか、また別の企業を探そう、と思えそうなら、第二志望の企業を承諾しましょう。第一志望の会社を受け切らないと一生後悔する、という強い意志があれば、断わりましょう。

以前の記事にも書きましたが、ベストな転職かどうかは入社してからしかわからないので、内定承諾時にはベターで可、というのが鉄板の考え方になります。

 

 

まとめ

 転職活動において、もっとも重要なフェーズです。慎重になる気持ちは良くわかります。しかし「内定を承諾します」、この一歩が、自分の手で人生をより素晴らしいものに変える決断になると信じています。

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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面接対策 〜その② バーバル(言語)対策〜

こんにちは、naoto です。

 

やっぱり面接で上手く話せない!!

ということがあるでしょう。

今回は、言葉やその内容についての対策を綴っていきます。

 

introduction

企業側は、採用したいポジションの役割や業務ができるかどうか、を面接で見極めるのが大前提です。

したい軸とできる軸で考えたときに、したいという気持ちは強くても、できない、と思われたら合格確率は下がってしまいます。できる、と思わせるためには、これまでの経験や思考を言葉にして伝えることが重要です。

もちろん、したいという気持ちや情熱、ビジョンを熱っぽく語る、というのも面接官の心を揺さぶる一つの手段です。

質問に対するズレない回答

質問に対して、ズレた回答をする、これはまずい展開です。とても良い内容だったとしても、それを聞いているんじゃないんだよ、、と面接官に思われるのはマイナス印象です。

簡単な例えを出すと、「誕生日はいつですか?」に対して「28歳です」という答えはズレていますよね。これくらいのシンプルな質疑応答なら誰でもズレはしませんが、面接では意外にもズレることがよく発生します。「現職を転職したい理由は何ですか」→「御社のようなグローバルな企業で挑戦したいからです」これは志望動機、になります。

ちなみに、私が面接官だと、質問の言い方を変えて「では現職を辞めたい理由は何ですか?」と聞き直します。「閉鎖的でチャレンジできる環境ではないから」とか「大きな不満は無いがもっとチャレンジして自分を試したい」などと答えてくれると、まだ納得できます。それでもズレた回答をした人、という印象は持ってしまいます。このように、質問に対する回答がズレていない、ということを強く意識しましょう。

 

クローズクエスチョン

エスやノーで答えられるものや、回答範囲が狭く回答を選べるもの、というのがクローズクエスチョンです。ちなみに、面接官の力量が低いと、クローズクエスチョンが多くなりがちです。やたらと、できますか?大丈夫ですか?という質問を繰り返す面接官です。

このクローズクエスチョンの対策としては、面接官がどの回答を望んでいるか、が正解なのですが、明らかに嘘とバレるものはしっかりイエスノーで答えましょう。例えば、こんな質問です。

面接官「対人コミュニケーションは得意ですか?」

解説:得意か不得意かは主観的で定性的です。では面接で「不得意です」と言う必要はありますか?ないですね。不得意な人が好まれる、というのはあまり無いので、「得意です」の一択になります。

面接官「3ヶ月以内に自動車運転で違反はありますか?」

解説:内定時に運転記録の提出を求められた場合、真実が明らかになります。面接での回答と齟齬があると、虚偽報告となってしまいます。このように、定量的で具体的な質問の場合は真実をそのまま答えましょう。

面接官「1人で進める仕事が好きですか?みんなで進める仕事が好きですか?」

解説:面接官の中では根拠があって正解があったとしても、シチュエーションによってどちらが適しているか異なるというのが良くあります。この類の質問の場合は、正直に思った方を答えましょう。良くない答え方は、どちらも好きです、という回答です。質問に対して回答できていないですよね。

 

瞬時に、この質問は定性的か、正解がある質問か、質問と答えはズレていないか、を判断することで対処しましょう。

 

オープンクエスチョン

なぜ?どのように?など、一般的に5W1Hで表されるような質問がオープンクエスチョンです。それに対する答え方について解説します。

クローズクエスチョンと同様に、質問に対する回答がズレないことを意識しましょう。

「なぜ、失敗したと思いますか?」→「事前準備が足りなかったからです」→「なぜ事前に準備が足りなかったのですか?」→「十分に準備していたつもりでしたが、その時点では詰めの甘さに気がつかなかったからです。」→「どうすればそれに気がつくようになりますか?」→「・・・」、というのがオープンクエスチョンとその回答の一例になります。

 

「正解」はありませんが、質問に対して相手が納得する回答になっているか、というのが論点になります。質問に対して即座に答える必要はなく、少し頭の中を整理して、ゆっくりと、理路整然と答えられると、そもそも印象が良く映ります。

 

「成功事例」のコツ

私が面接官の際は、いくつかの質問の中で「直近の成功事例」というのを最も時間をかけて掘り下げます。経験者でも未経験者でも、これまでの仕事への取組みから、今後の仕事に活かせるか、という点を見極めます。余談ですが、直近の、と聞いているのに5年前の話をされると、それって直近?本当に直近には成功事例は無いの?と思ってしまいますので、質問の意味と意図を正しく理解する、というのが大切です。

仕事において重要なのは、再現性、汎用性、独創性、そしてスキルです。+αでは主体性です。

・再現性

同一の特性が同一の手法を用いるとき、その結果の一致の近さ

・汎用性

物事について幅広く適用したり一般的に活用したりできる性質、幅広い用途に活用できる様子

・独創性

他人もまねることなく、独自の考えで物事をつくりだす性質

 

成果・成功を出すためには、必ず行動があって、その行動を起こすには、思考があって、その思考を生み出すための状況把握・分析があって、その状況把握・分析するための情報収集と選別が、一般的にはあると考えます。

これに、再現性、汎用性、独創性を当てはめます。

その一連のストーリーは、自分自身で再度同じことが実現できるか?これが再現性です。例えば、競合他社が失敗を犯したため偶然ラッキーでその成果が生まれた、というような事例であれば、再現は期待できません。しかし、競合他社が失敗したことをどうやって知ったか、そこから何を考えてどんな行動を起こして成果に繋がったか、を言えれば、これは偶発的な産物では無く、必然的な結果であり、同様の状況下では再現が可能だと言えます。

その一連のストーリーは、他の状況下においても幅広く、また他人にも展開できるか?例えば、趣味が同じで親しくなったクライアントから大きな案件を受注した、なども汎用的ではありません。しかし、どのような切り口で親しくなったのか、親しくなれた一番の理由が趣味なのか、それとも別のスキルなのか、そこからどのような行動で案件受注ができたのか、能動的なのか受動的なのか、によっては、汎用が可能なスキルを持っていると言えます。

その一連のストーリーは、自らの工夫、アイディアによるものか?例えば、成果だけ聞くと素晴らしいが、同僚も皆実行していて、そのノウハウは会社から与えられたものであれば、独創的ではありません。ストーリー全てが独創的であることはめったにないですが、成果に至るプロセスの中で、独創的なアイディアやアクションがあれば良いですし、それを汎用的に展開することで、チーム全体としてより大きな成果に繋がった、というストーリーであればなお良いでしょう。

 

論理的に話す

よく、論理的に、ロジカルに話した方が良い、ということを言われます。面接でそれがどう当てはまるか解説していきます。

成功事例や過去の経験は実際はとても素晴らしいのに、言葉で上手く伝えられないが故に面接で「不合格」になってしまうことがあります。それはとても勿体ないですし、本当は仕事ができる人なのに、面接で上手く伝えられなかっただけで、というのは企業側も損をしていると言えます。

論理的に話す、というのをもう少し噛み砕くと、面接官にストーリーを理解してもらえるようわかりやすく話す、ということに他なりません。(論理的とはもっと複雑ですが、ここではあくまで面接の中で、ということにします)

では、例えば「成功事例」はどのようにストーリーを組み立てれば良いか、次の3つを意識すると良いでしょう。

・結論から

・全体を

・端的に

結論から、

というのは、まず成果・結果を先に伝えるということです。例えば、そのストーリーにどのようなタイトルを付けますか?ということを考えるとわかりやすいかもしれません。

ある例を出すと「新規取引先の○○会社から○○千万円のオーダーを受注した」という話をします、と最初に伝えます。これが結論から話す、ということです。

全体を、

というのは、全体像を理解してもらった上で、というイメージです。

先ほどの例だと、新規取引先の○○千万円のオーダー、という凄さがその業界の人以外にはわかりません。そこで、「弊社では、○○業界の○○ような特性上、一般的に新規取引先からの受注というのは年に2-3件獲得できれば上位で、平均的には百万円単位のオーダーというのが一般です、それを踏まえた上で聞いてください」といったように全体像を掴んでもらえると、事例のそのものの凄さやポジションが理解できます。こういう出だしで話してくると、やるな、と面接官としては思ってしまいます。

端的に、

というのは、状況→思考→行動→成果まで、大木の幹のように一本道で話ができているか、ということです。ついつい曲がりくねったり、枝葉となる情報を伝えたくなりがちですが、そうすると話しているうちに、これって何の話だっけ?とお互いにわからなくなってしまいます。質問に対して、まっすぐ最短ルートでのストーリーをお届けする、というイメージです。

また、前後の文脈の接続具合と高確率具合がとても重要です。

「AならばB、BならばC → AならばC」というのが一般的な数学的論理性ですが、言葉の論理性となると主観が大きく入り込むため、他者からすると明らかな飛躍であったり、まったく接続性が無い論理、と捉えられることが良くあります。難しいことですが、より客観的な視点での前後の接続性の認識と、より多くの人の支持が得られるような高確率でそうなるよね、って思わせられるかがポイントです。

 

具体性に欠けていない

もう一つ大事な要素は具体性です。抽象性と対になりますが、そのストーリーはどれほど具体的か、を見つめてみてください。コツとしては、いつ、どこで、誰に(誰と)、何を(何が)を明確にし、正確な数字、正確な名称、固有名詞を意識することです。

例えば、「的確なアプローチでクライアントのニーズを捉え、戦略的な解決策を立案してクライアントへ提案することで納得感が生まれ、大型のプロジェクトの受注に繋がりました」という回答は、もはや何が何だか意味不明ですよね。ザ・抽象的です。特に「クライアントニーズを捉え」というのが一番怪しげで、面接官の立場としては良く聞くフレーズです。

最初のセンテンスを分解します。

・的確なアプローチとは?

・クライアントのニーズとは?

・戦略的な解決策とは?

面接では、それぞれに突っ込んで聞いていったりします。

よくよく聞くと、それは誰もがする普通の行動ですよね?であったり、ニーズでは無くて普通に頼まれたことですよね?であったり、どの辺りが戦略的だったんですか?と言ったことが往々にしてあります。

 

自分でできる対策

親やパートナー、親友に、用意したストーリーを聞いてもらい、意味がわかるか?凄さが伝わるか?を確認すると良いでしょう。その人たちが納得するものであれば、面接官も納得してくれるはずです。

ただし、以前の記事にも書いたように、アドバイスを求めるのおススメできません。その方々は転職や面接の素人であり、そのアドバイスが正しいという保証が無いからです。

職場の同僚に対して「私の良い点と悪い点を教えて」というのも良いでしょう。自分を客観視し、言語化して、面接官へのアピールに使えそうです。

まとめ

考え出せば切りが無いのが面接対策です。原稿を作って何度も繰り返し練習するのも悪い事ではありません。しかし、面接は会話の場です。原稿を読んでいるように見えてしまっては、面接官に伝わりません。「対策」ということを綴ってきましたが、あえて抽象的に留めたのは、これが理由です。自分が話すことに一杯一杯にならず、会話を楽しむくらいの心の余裕を持つことが、成功の秘訣です。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

転職と採用の専門家

naotoの部屋

面接対策 ~その① ノンバーバル(非言語)対策~

こんにちは、naoto です。

 

面接って緊張しますよね!!

ずばり、面接はどのように攻略すれば良いか、これまで数千人の面接をしてきた面接官の経験から、面接対策としてお教えします。

 

introduction

面接官は、応募者の何を見て、何を聞いて、どんな判断基準で合格・不合格を決めているのでしょう。

まずはそれを知ることが重要です。一言で対策と言っても、敵(応募先の企業の面接)を知らずして対策は立てられないですからね。

ノンバーバル(非言語)とバーバル(言語)をこのように分けて定義して対策していきましょう。

バーバル:面接で発する言葉の内容そのもの。

ノンバーバル:言葉の内容以外の動作、表情、思考など。

今回はノンバーバル対策として綴ります。

募集背景

求人を出す企業には、必ずその募集の背景・理由があります。なぜ、そのポジションを採用したいのか?ということです。

例えば、

a事業が好調で人手が足りないから、いまが拡大のチャンスだから、ということで増員したい。

b新規事業を立ち上げたため、優秀なスタートアップメンバーを募集したい。

c急に重要なポジションの社員が辞めたので早急にその欠員を補充したい。

dどんどん人が辞めるのでどんどん人を採らないと事業が回らない。

など、どの採用にも必ずその理由があります。実はこの採用背景を知ることで、その会社やポジションの特徴を知ることができます。

a、bは魅力的、cも納得、dは不安、ですよね。魅力的なaとbも、aは安定、bはチャレンジ、そんな印象を受けます。

採用したい人に対して、どんな期待があるのかを量ることができますし、その会社の将来性の参考にもなります。

では、どうやって募集背景を知ることができるのでしょうか。これは転職エージェントに聞くか、面接で聞くのが良いでしょう。「今回の求人の募集背景はどういうものですか?」これに答えられない転職エージェントは、あまり企業との関係が強くないかもしれませんし、面接官もこれに答えられないようなら決定権はあまり無い方だ、という判断材料にもなります。「教えられません」というのも怪しいですね。

絶対評価相対評価

面接評価には、絶対評価相対評価という考え方があります。

絶対評価:募集ポジションに対して、ある程度明確な採用基準が設けられており、その基準をクリアすれば採用されます。企業側からすると、そのポジションをいつまでに何人採用する必要があるかによって、その採用基準が変化することがあります。例えば、いつまでに採用しなければならないかという期限は決まっていなくて、マネージャーのポジション1名の採用、となると、かなり厳格な絶対評価として見られる可能性が高いでしょう。

相対評価:募集ポジションに対して、複数の応募者を比較検討した上で、上位者から順に採用する、というものです。期日や人数が絶対的に決まっている求人であれば、相対評価軸で選考される可能性があります。

 

どちらか厳密というわけでは無く、両方の概念の中で選考基準が設けられる、と考えると良いでしょう。

 

面接時間とペース配分

30分の面接なのか、1時間の面接なのか、によって面接でのペース配分も変わってきますよね。通常、そのポジションはどれくらいの時間なのか、これも転職エージェントに聞いてみると良いでしょう。面接が始まってから面接官に聞くのは少し失礼ですので止めておく方が無難です。

私が面接官の際の事例ですが、経験者ポジションでは短めで、未経験者ポジションでは長めです。スタッフクラス採用では短めで、リーダー・マネージャークラス採用では長めです。質疑応答含めて、短くて40分、長くて1時間を目安にしています。

面接時間が15分などという短すぎる場合は、基本的に企業側の傲慢であるケースが多いです。しかし、合否判断が早々に着いて早く終わることもありますので、面接では最初から全力頭フル回転で臨むのが良いでしょう。2時間というような面接でも集中力が切れて綻びが出ないよう気をつけましょう。

面接が始まる前

面接する会社に到着すると、一般的には、受付で「面接に来ました○○です」と名乗るか、事前に指示された携帯電話に電話する、という形式でしょう。適切なのは3~10分前です。私の経験では、面接の40分前に電話してきた方がいました。クライアントとのアポイントでも、そんな行動を取るのか?と疑問に感じますし、評価材料になります。遅刻はもってのほかですが、ぎりぎりというのも本当に来られるのか?と面接官側もそわそわします。

面接官が面接部屋に通すケースと、面接官以外の方が面接部屋に通すケースがあります。前者ではそのまま面接が始まりますので、指示に従えば良いですが、「こちらの部屋で少々お待ちください」と言われるとちょっと困りますよね。特段の指示が無ければ、下座でコートや荷物は持ったまま立って待っておけば何も問題無いでしょう。「かけてお待ちください」「コートはこちらにおかけください」と言われると、どうしよう、と考えるでしょう。言われたんだからそれでいいじゃない?と思いますが、面接官に伝わっていない場合、どういう印象を与えるかを想像しましょう。座って待ってはいるけど、面接官が入ってきた瞬間に立ち上がって「本日はよろしくお願いいたします」と挨拶すれば問題ないですね。時々、座ったまま立ち上がらない方がいますが、常識の有無という観点から評価材料にされます。

テーブルの上には指示されたもの以外は出さないことをお勧めします。よくあるのは、メモ帳とペン、履歴書・職務経歴書、時計、ペットボトルですが、机の上には出さない方が良いでしょう。

まず面接中にメモを取る事はありません。あるとすれば質疑応答の時です。本当に必要なら、メモを取ってもいいですか?とその時に聞いて、カバンから取り出すのが良いです。履歴書・職務経歴書も机に出すのは止めましょう。面接は会話をする場です。カンニングペーパーを見るように、ちらちら机を見ながら棒読みのように話される方がいますが、違和感があってテンポの良い会話は生まれません。時計も出す必要は無いです。面接官がタイムキーパーを兼ねますし、ちらちら時間を気にするのも良い印象では無いでしょう。どうしても口が渇いて上手く話せない、という時は、面接官の許可を得て水分を摂取すると良いでしょう。

第一印象

面接が始まる前、からすでに面接は始まっている、と考えた方が良いでしょう。社会人の礼儀やマナー・対人関係という観点から、第一印象が面接結果を左右することがあります。

ポジションによっては、特に第一印象を重視します。営業や販売職であれば、顧客との関係構築という観点から、第一印象が業務に直結するからです。研究・開発職であれば、第一印象はあまり重視しません。

そのポジション・入社後の業務に対して、相応しい恰好、振る舞い、表情、言葉遣いをイメージし、第一印象で好印象を持ってもらえると良いでしょう。第一印象で合否を決める!と言い切る面接官もいます。

面接時の姿勢

背筋を伸ばして手は膝の上、これが基本姿勢です。話の中で手を使ってジェスチャーすることもありますが、オーバー過ぎなければ問題ありません。

クセとして書き出る方がいますので、とても注意が必要です。

・腕を組む

・机に肘をつく

・顔や髪を触る

・足を組む

・早口

 

 

面接時の視線

1対1であれば相手と自分だけなので、視線は特に気にする必要はありませんが、少し注意するとすれば、ずっと相手の目を注視し続けるのも、1回も視線が合わないのも良くはありません。自分が逆の立場だったらどう印象として受け取るだろう、という事を意識してください。業務内容によっては、視線など関係ない、ということももちろんありますが、一般的に社内の人間とのコミュニケーションが不必要ということはあまり無さそうですから。

複数の面接官の時の視線がどうするのが良いでしょうか。面接官が3人としましょう。基本的には平等に視線を向けつつ、個別に質問された相手を中心に視線を組み立てると良いでしょう。面接開始時に面接官側が部署や役職を明かした時、決定権者が誰かがわかれば良いですが、例えば、社長、部長、人事部の3人が面接官だった場合、実は部長が採用決定権者なのに、社長にばかり視線を向けて話していたとしたらどうでしょう。印象は良くないですよね。

見た目の年齢や雰囲気で決めつけるのも危険です。私が面接官をした時の経験で、私より1まわり以上年上の者と私の2名が面接官でしたが、応募者はずっとそちらの年齢が高い面接官ばかりを見て話をしていました。でも実は、私が決定権者だったのです。優秀な方でしたので、合格を決めて見事に入社して頂いたのですが、後から実は面接では、、、という話をして、「大変失礼しました!」と謝られたという事例があります。

 

質疑応答タイム

意外と難しいのが、最後に「何か質問はありますか?」と言われた時です。この回答の仕方で、上手く行っていた面接が台無しになる、なんてことも珍しくありません。

自分がその職に就いた時により具体的にその業務や活躍をイメージしたいから、という内容の質問が理想的です。その企業や製品を褒めつつそれに関して質問する、というのは一つのテクニックです。

面接の合否が出る前に条件や待遇について細々質問するのは好ましくありません。例えば、「住宅手当は出ますか?」という質問です。それば無いならこちらから願い下げです、という強い意志があれば聞いても良いでしょう。ただ、住宅手当はあるけれど年収が低い、という場合もありますし、そもそもお金で決める方なんですか?という印象を面接官に与えてしまいます。もちろん気になる内容ですが、これは内定フェーズで質問するか、転職エージェントを使っているなら彼らに聞くようにしましょう。

無理に質問はせずに「現時点では特に質問はありません」と元気満々に答えるというのも悪くないですよ。

 

まとめ

今回は、面接の流れの中での対策について綴りました。メラビアンの法則等で言われるように、面接においてノンバーバル(非言語)コミュニケーションは重要です。

とても良い内容を話せたのに、面接官の常識と自分の常識のずれや、クセ、単に印象のせいで不合格になってはとても勿体ないですからね。しっかり対策して面接に臨みましょう。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

転職と採用の専門家

naotoの部屋

 

転職エージェントとの付き合い方

こんにちは、naotoです。

 

転職エージェントとどう付き合えばいいの?

転職エージェントは、転職の相談に乗ってくれたり、自分の希望する求人を紹介してくれたり、書類選考や面接のアドバイスをくれたりと、とても頼りになってありがたい存在である一方、ちょっと上から目線だったり、自分が希望しない求人を強引に勧められたり、しょっちゅう電話やメールがあったりと、鬱陶しく思うこともあります。

転職エージェント側の視点を取り入れることで、上手に転職エージェントと付き合う方法を伝授します。

 

introduction

転職する皆さんは基本的に無料で転職エージェントを使えますが、転職エージェントはそれが仕事であり成果を上げることで給料・収入を得ています。成果とは、1名でも多くの転職が成立することです。何か違和感あるなあ、と思う方もいるかもしれませんが、上手く利用してWin-Winの関係を築くことが重要です。

 

転職エージェントを活用しよう

下記のことは概ね対応してくれます。

・転職相談

転職意欲が低くても、親身になって相談に乗ってくれます。あなたの意見に耳を傾け、現職に留まる方が良い、ということを言ってくれる方もいます。どんな転職理由があっても、正直に打ち明けて構いません。そこでの情報が、応募企業に漏れることはありません。まず、転職エージェントとの信頼関係を作ることが大事で、オープンな心で会話すると良いでしょう。

・求人紹介

求人を紹介して欲しい、と言えば、その人材紹介会社が扱っていて、あなたが応募要件に合致する求人であれば、惜しみなく紹介してくれます。ありがた迷惑なくらいの数(50社以上)を紹介してくれるエージェントもいます。その中で希望を伝えれば、さらに絞り込んで紹介してくれますし、質問すれば事前に答えてくれるでしょう。

・履歴書、職務経歴書の作成アドバイス

テンプレートや見本も送ってくれたりしますし、項目ごとにどのように書けば見栄えよくなるか教えてくれます。志望意欲が高い企業用に個別にアドバイスをくれることもあります。

・応募手続き

履歴書・職務経歴書を添えて、応募したい、と言えば(メールすれば)、代わりに簡単に応募手続きを済ませてくれます。転職エージェントからの応募ルートは、採用企業側でも整っていることが多いので、スムーズに書類選考してもらえます。書類選考の合否結果を待ちましょう。

・面接の日程調整

書類選考合格となれば、面接の日程調整に入ります。企業から候補日が送られてくることもあれば、応募者から希望を出すこともあります。新幹線や飛行機を使って面接に来る事を求められるケースもありますので、対応が難しいようであれば面接方法や日程について、転職エージェントに希望をしっかり伝えましょう。前日までの面接キャンセルであれば転職エージェントに伝えるだけでOKですが、当日ドタキャンの場合は自分で企業に直接連絡をして、エージェントにも同時に伝えることをお勧めします。

・面接対策

面接で気になることは何でもエージェントに聞きましょう。一般的な質問に対する回答の仕方など、模擬面接のような形で対策を実施してくれるケースもあります。個別の企業の面接に対する対策も実施してくれたりします。面接に臨む上での重要な参考情報になるので、積極的に転職エージェントを活用するといいですね。

・企業への質問や交渉

面接の中で企業には直接聞き辛いことも、面接後に転職エージェントを通じて質問することができます。また、内定前後の条件面の詳細について確認や、年収や入社日の交渉もしてもらえます。できることできないことはありますが、何でも相談してみると良いでしょう。

・現職の退職アドバイス

初めて、会社に退職を伝える際、何を誰にどうやって切り出せばいいか、迷うことがあります。そんな時も、転職エージェントに相談してみてください。適切な回答をくれない転職エージェントもありますが、そんな時は下記を参考にしてみてください。

退職交渉という単語がありますが、退職は権利なので、交渉や相談ではなく通達です、という大前提で臨むのが正解です。自分の会社の就業規則、退職に関するルール、上長との関係性などを鑑みて、誠実さと強い退職の意志を持って粛々と退職手続きを進めましょう。まずは直属の上長に話すわけですが、退職の話がどこまで進んでいるかも逐一確認すると良いでしょう。実は、上長のところで止まっていた、ということもあります。

 

転職エージェント側の視点

これまでの項目の注意点を、転職エージェント側の視点を交えて綴ります。また、転職エージェントにも、優秀な人、そうじゃない人がいますし、信頼できる、できないも様々です。転職エージェントが転職希望者を選ぶ、なんてけしからんことも往々にしてありますので、注意が必要です。

・「転職相談」の注意点

相談はできる、と言いましたが、転職エージェントは転職意欲が強い人を好みます。転職意欲が低いと捉えられると、途端にやる気を無くされるかもしれませんので、意欲を見せることが大事です。

・「求人紹介」の注意点

その転職エージェントが所属している人材紹介会社が扱っていない求人は絶対に紹介されることはありません。なので、もし自分の意向に適わず、希望に沿う求人がなくても、そんなものか、と思い他の転職エージェントに登録しましょう。希望を伝えた上で、どれくらいの求人数を紹介されるか、どんな企業の求人があるか、それぞれの求人情報を教えてくれるか、などで見極めると良いでしょう。

・「履歴書・職務経歴書の作成アドバイス」の注意点

アドバイスはしてくれるのですが、嫌がられたり雑に対応されたりすることはあります。ここでも転職意欲が高く、転職が成功しそうな方であれば、丁寧に取り合ってくれます。あくまで無料サービスだ、くらいで気楽に考えて、インターネットで検索するくらいでも十分なものが作れます。また、以前に記事にも書きましたが、書類選考合格か不合格を左右する要因は、書き方や作成の仕方以外のウェイトが大きいです。

・「応募手続き」の注意点

代わりに手続きを進めてくれるのでとても便利な反面、勝手に企業に応募されたり、応募してと言ったのに応募されてなかったり、ということが、しばしば起こります。

応募書類は個人情報ですのて、そういうことをするコンプライアンス意識の低い転職エージェント、調整適応能力が低い転職エージェントだとわかれば、すぐに関係を絶ち切りましょう。応募したかしてない、という証拠メールを、転職エージェントから受け取ることを申し出ると良いでしょう?

・「面接の日程調整」の注意点

希望は伝えて良い、と書きましたが、企業側に合わせようとせずに自分の都合ばかり押し付ける方は好まれません。転職エージェントも、さすがに何度も何度も企業に調整を依頼をするのははばかられますし、そんなに都合を合わせられないし延期依頼するならもう結構です、と言われてしまう可能性もあります。

・「面接対策」の注意点

転職エージェントによっては、対策をしてくれないこともあります。また、全然参考にならない、というケースもありますし、誤った対策をされることもあります。そのせいで面接に落ちたということなって、転職エージェントにクレームを入れても無意味です。あくまで面接合格・不合格は自己責任です、アドバイスを軽くもらうだけで、全面的に頼るのはやめておきましょう。

・「企業への質問や交渉」の注意点

その企業に入社するかしないかの決断となるような質問は必ずするべきですが、そうではない質問や安易な交渉は避ける方が良いことが多いです。企業側の心象として、わがまま、神経質、決断力が無い、といったことを感じとり、採用したいという意欲が下がってしまうことがあります。妥協できる点できない点を整理して交渉を要求すると良いでしょう。

まとめ

ここに書いたこと以外にも転職エージェントの利用価値はあるかもしれません。してもらえるかしてもらえないかは、転職エージェントに気軽に聞いてみましょう。転職エージェントは、転職意欲が高い人、希望と求人(企業の採用要件)がしっかりマッチする人、素直な人、を好みます。優しくしてくれます。そう演じるのも1つの手ですね。また、あまり期待しすぎないこと、も上手に転職エージェントと付き合うコツです。なんせ無料なんですから。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

転職と採用の専門家

naotoの部屋

面接の心構え

こんにちは、naotoです。

 

面接が決まった!!どきどきする。

 

誰もがそんな経験をするでしょう。想像していた面接と違って、上手く力を発揮できなかった。考えていたことが上手く言えなかった、というような後悔した面接ということが良くあります。

せめて、やり切った!と言えるように、面接の心構えについて綴ります。

 

面接の心構え

introduction

企業の採用選考方法の一連の流れのことを、選考フローと呼んだりします。選考フローは企業毎に違いますので、事前に志望度が高い企業の選考フローがわかっていると安心ですね。選考フローがわからなくても、いくつか想定しておけば、当日になってうろたえることもなくなります。

 

選考フロー

事前にいくつか知っておいた方が良い項目です。

・面接回数

・面接方法

・面接時間

・面接官の人数

・面接官の部署・役職

・試験の有無

人材紹介会社(転職エージェント)経由での応募であれば、この情報は比較的簡単に入手できます。それ以外のルートでの応募であれば、連絡担当の方に直接聞くしかありません。優しく教えてくれる方もいますが、教えてくれない方もいるでしょう。教えてくれないからと言って、何度も連絡するのは得策ではありません。そんな時でも、どんなタイプの面接かを想定しておくことで、心構えができるということです。

それぞれについて、簡単に解説していきます。

 

面接回数

一般的に、1~3回です。時々、5回6回という企業もあります。並列する部署毎に面接があって10回を超えた、という話も聞いたことがあります。

面接が1回というのはどうでしょう。転職希望者からするとすぐに内定が出る可能性があって良いと言える一方、面接で得られる情報、例えば、社風や社員の人柄、質疑応答で情報を得る機会、は少なくなってしまいます。

企業側が面接を1回にする理由ですが、採用充足を急ぐ理由がある、採用基準(面接のハードル)が低い、1回で見極める自信がある、などが考えられるでしょう。

しかし、どんな理由にせよ、1回の面接でどれほど自分の事を理解してくれたのだろう、と疑問が残るかもしれません。そんな時は、転職理由と志望動機を鑑みて、面接での印象や違和感よりも、強い転職理由・志望動機があれば、1回の面接で決断しても良いでしょう。

面接が2~3回であれば、適切だと考えます。社風や社員の人柄など見る機会がありますし、複数の面接官から評価されて入社することができます。

では、5回以上はどうでしょう。一般的に考えて、多いですよね。面接の度にスケジュールを調整し、毎度同じような質問で、最終的に合格になればまだ良いですが、選考がストップして保留、5回目の面接で不合格、となったら時間と労力の無駄です。もし現職に有休を出して面接に臨んでいたとしたら尚更です。

ではなぜ、そんなに何回も面接する会社があるのでしょう。いくつか推測すると、

企業側が正式なポジションを定めた選考をしていない。複数の部署に回されるパターンです。自分では応募したポジションが決まっているのも関わらず、というケースがありますが、企業側はこれをやるべきではありません。

1段階ずつ上長に回されていく。ピラミッド構造職の強い企業ならありがちです。

何度も面接をすることによって忠誠心や意欲を確認する上げる。お互いにここまでやったんだから、という感じで内定辞退を防ぎ、確実に入社してもらう。この手法を取る企業を見たことがありますが、そうしている間に別の魅力的な企業の選考がトントンと進んで、他の会社に入社を決められた、ということが経験上ありました。これは良し悪しです。

やはり5回以上、というのはナンセンスです。転職希望者が望めば良いですが、回数多いなと感じる方が多い以上は企業側の課題です。その課題が発見できていない、発見できていても解決できていない、ということであれば、課題発見・課題解決力が乏しい会社、と評価できるかもしれません。それ以外に何か明確な意図があるかもしれませんので、5回以上面接する会社に出会ったときは、その意図を直接聞いてみるのもいいかもしれないですね。

 

面接方法

面接方法には、下記の3つが一般的です。

・電話面接

・Web面接

・対面面接

Webと対面をミックスさせるケースもあります。

特に、新型コロナウイルスの影響によってWeb面接が主流になりつつあり、今後もシフトしていく可能性が高いです。

それぞれの特徴について記します。

電話面接

一次面接では良くある手法です。3つの中では最も気軽なコンタクト手段ですし、まずはご挨拶を兼ねて、と、簡易的な判断をするために用いられます。

顔が見えないだけに、声の表情は大きな判断材料にされます。トーン、大きさ、強弱、間を意識することが重要です。

Web面接

数年前からじわじわ普及してきていましたが、新型コロナウイルスの影響によって、その普及は一気に加速しました。FaceTime、LINE、Teams、Skype、Webex、Zoom、Meetなど、本当に便利なツールが色々ありますね。個人情報保護に関するセキュリティや管理面の便利さなどから採用面接に特化したシステムもあります。

Web面接では、お互いの顔の表情がわかるのが利点です。また、移動時間や移動コストも削減できますし、複数の面接官でも別の場所から入れるのは良いですね。慣れていないと会話のテンポが思うようにいかず対面面接より緊張しますが、今後は会議や面談でも日常的に普及しますので、慣れるのが良いでしょう。

また、通信環境によって、接続が途切れることがありますが、焦らず対応することが大切です。面接官にも言えることですが、ここでの臨機応変な柔軟な対応力なども評価の一つになり得ます。

Web面接の準備として、アプリ、ブラウザ、デバイス、OS、インストール、Wi-fiなどのワードが飛び交います。一般的なワードですが、この辺りが苦手で、そもそもWeb面接が実施できない、という方がたまにいますが、入社後も必要なスキルになってきますので、それだけで低い評価が付いてしまいます。事前にテストをするなどして最低限の知識を習得しておく方が良いでしょう。

対面面接

一般的な手法で、これまでの常識では最終面接はほぼ必ず対面面接でした。今は最終面接もWebで実施する企業が増えてきています。お互いをより理解することができますし、話す内容だけでなく、表情、動作、礼儀マナー、最も多くの情報が受け取れます。デメリットとしては、時間の調整が必要、交通費がかかる、という点です。

特に交通費に関しては、支給条件をしっかり確認しましょう。交通費を支給してくれる企業には領収書を持参するケースが多いですが、私の経験上、不備が多く見られていました。大抵は何とか対応してくれるものの、ここでも書類作成能力や確認理解力が判断できるので、きっちり確認して漏れなく誤記誤字なくミスなく対応できると良いでしょう。

 

面接時間

一般的には30~60分ですが、10分で終わってしまうケースや2時間も面接があるケースがあります。

経験者か未経験者か、会社・職種。募集求人の説明があるか、質疑応答を含めて面接官が話す時間がどの程度か、面接方法やポジションによって長さは異なりますが、私が採用責任者の立場として面接官に伝えているのは40~50分です。

例えば、10分で終わったらどうですか?

雑だなあ、本当に自分のことをわかってくれたのかな、話したいこと聞きたいことが言えなかった、と思うでしょう。また2時間もかかれば、流石に長すぎますし、面接官がだらだらと喋っていて長くなる場合もしんどいでしょう。お互いに夢を語って長くなる、みたいな場合は良いかもしれないですね。

 

面接官の人数

1~3人くらいが一般的でしょうか。人事部と現場とで合わせて2~3人というケースが多いかもしれません。たまに6人7人面接官がいる、というのも耳にします。圧迫感がすごいですし、どうやって合否を判断するんでしょうね。

私が企業の採用責任者として面接デザインをしたときは、基本的に面接官は1名。最大で2名、にしていました。面接は双方に選ぶ権利があることから、より対等な会話を促す意味で1名の面接官をアサインしていました。

複数の面接官がいる場合、なぜそんなに大人数なのか、ジャッジ者・権力者が誰なのか、気になりますね。面接官が6人も7人もいる場合、スケジュール調整に時間がかかるし、最終的な意見をまとめるのも大変で時間がかかります。判断がぶれる要因にもなり、課題感満載です。転職希望者への圧迫感はを取り除くのも面接官の役割なのに、それができないということは、面接回数の項目でも取り上げたように、組織課題がありそうで注意が必要です。

 

面接官の部署・役職

事前に全て把握するのは困難かもしれませんが、その面接でのジャッジ者の役職がわかれば、質問内容を変えたり、内定を獲得できる程度を把握できたりします。

例えば、開発職への応募で、一次面接官が人事部だとしましょう。そこで開発職の現場の雰囲気はどうですか?と質問をしても、明朗な回答が得られそうにはありません。しかし、評価制度や福利厚生面についてはしっかり教えてもらえそうです。また、その部門のトップが出てきているのか、スタッフレベルなのかで、二次面接以降の影響力を測る材料になります。

また、一次面接がいきない社長、だったらどうでしょう?最初にして最大の山場ですね。ここで合格が得られれば、内定獲得はもう目の前、そんな感じがしますね。

 

試験の有無

試験の代表的な物だとSPIや玉手箱、といったものがあります。企業独自の時事問題のテストなどもあったりしますし、性格診断のような適性検査もあります。

選考フローに試験があるのかないのか?いつどの方法で受けるのか?結果は参考なのか足切りなのか?という要素があります。

もし試験がある選考フローなら、やはり簡単な対策はする方が良いでしょう。特に足切りで使われるなら尚更です。面接では高い評価なのに、試験のできが悪く不合格、となったら後悔しますしね。いつ受けるかもわかっていれば事前に準備できますね。面接当日に、面接前後に突然今から試験もやります、と言われるとあたふたしますから。ただ、試験の結果は公表されないのが一般的ですし、足切りに使われたのか参考程度に使われたのかを知る事は困難ですが。これも人材紹介会社(転職エージェント)経由であれば、多くの情報を持っているので事前に確認することも可能です。

 

まとめ

面接の案内が来たから、何も考えずに面接に行ったら失敗した、ということが無いように、様々な面接の場を想定して臨むと、良いパフォーマンスが発揮できるでしょう。

面接で話す内容や具体的な準備と対策については、また記事にしたいと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございした。

 

転職と採用の専門家

naotoの部屋

「職務経歴書」の書き方

こんにちは、naotoです。

 

職務経歴書ってどうやって書けばいいの?

 

履歴書に比べても自由記述色が強いのが職務経歴書です。職務経歴書の書き方講座、というのも沢山ありますが、これまで何千人の職務経歴書を見てきた私の知見をお伝えしようと思います。

 

introduction

職務経歴書の内容はもちろん重要ですが、書き方によって、性格、論理性、思考力、想像力、独創性など判断できるので、書類選考はもちろん、この方は面接でも「合格」になるな「不合格」になりそうだな、というのが、何千人の職務経歴書を見てきた私の経験上から、大体わかるようになってきました。

 

職務経歴書の構成

職務経歴書は基本的に自由記述、自由構成です。自由であるがゆえに、個性がはっきり現れます。

おススメの職務経歴書の構成の一例を示します。

・職務要約

・職務経歴

・自己PR

・資格、業務スキル

今はインターネット上でテンプレートをダウンロードできるので、必ずそうした方が良いでしょう。

時々、テンプレートを使わずに一から自作して、まとまりが無かったり、内容が履歴書と同じことだったり、長文作文・読書感想文のように長すぎたりする方がいます。

そうすると、ITリテラシー(スキル)が乏しいのではないか?読み手の気持ちを考えることができない方なのか?想像力が乏しいのかな?と思ってしまうことがあります。面接に進んでも、少しマイナスイメージは残ってしまいますね。

適切なページ数は、社会人経験が3年程度なら1ページ半くらいで良いでしょう。社会人経験20年を超え経験社数が5社のような方でも、多くてもA4用紙3枚にまとめて欲しいところです。内容については、後の項目で触れていきます。

それでは項目について一つずつ見ていきましょう。

 

職務要約

社会人経験年数によって3~10行以内くらいでまとめましょう。個々の会社でという観点では無く、業界や職種という大枠をイメージして要約することを心掛けましょう。応募企業と親和性があれば、固有名詞や専門用語を使っても問題ありませんが、未経験業界へのチャレンジであれば、読み手が理解できるかということを想像しながら書くと良いでしょう。

一例を示します。

大学卒業後、○○業界のメーカーへ就職、営業職として○○年勤務しました。マネジメントも○○年経験した後、大手人材紹介会社へ転職、○○職として○○○○に従事し、○○年勤務しました。その後、○○業界の○○○○株式会社の人事マネージャー職のポジションに縁があって転職、現在は○○ポジションとして○○○○を担っています。

といった具合でしょうか。

時系列で、端的に、一般化して書くと良いでしょう。社内で賞を取ったなどのアピールは次の職務経歴で記載するので、ここでのアピールは必要ありません。

 

職務経歴

ここでは、会社名、部署名、役職名、業務内容、実績、成果、受賞、工夫・ポイントを記載します。

会社名-部署名-役職をひと塊の期間と捉え、ひと塊毎に実績や成果などを乗せていくイメージを持つと大枠を捉えやすいでしょう。

複数社経験の方は、新しい方から書くのが良いか、古い方から書くのが良いのか、意見が分かれるところですが、私の経験上、古い方から時系列で書いてもらう方が見やすいです。なぜなら、新しい方から書いているようで、中身の個々のひと塊は古い順に書いてしまっている、というケースがとても多く見られるからです。読みやすいか読みやすくないかの差なので内容は変わらないですが、ここでも、論理的か、物事を整理できるか、相手のことを考えられるか、などいくつかわかることがあります。

ただし、直近の経歴や応募企業で活かせる経歴を濃く、より昔のことや応募企業に全く活かせない経歴は薄く書くというのは定石ですから、新しい方をから書いても良いです。その場合は、会社-部署名-役職のひと塊も全て新しい方から書くこと、期間(年次)も逆から書くことを意識してください。

例えば、

2016年~現在:

2010~2016年:

2000~2010年:

では無く

現在~2016年:

2016年~2010年:

2010年~2000年:

というように遡って書くと、とても良いセンスをしているな、と感じます。

あくまで私見ですが。

 

業務内容については1行~数行で簡潔に記載し、実績、成果、受賞については、わかりやすく数字で示せるものは記載してください。

営業職の方は、予算・目標、実績、達成率、順位など書きやすいですね。数字で評価されない職種の方は、業務内容を厚く正確に記載し、成果など書けるものについては惜しみなく書きましょう。

重視されるのは直近3年程度ですので、それ以上前になると特筆すべきもの以外は記載の必要はありません。同じ業務10年分くらいをきっちりきっちり書かれる方もいますが、同じ業務の過去の数字は気にしないです。むしろスペースを使ってしまい、読み手を飽きさせてしまします。

また、数字(達成率など)をどこまで正確に書くか、という疑問があります。会社にデータが残っているか、自身で残していない限りは、一の単位や小数点単位まで書くことはできないでしょう。その場合は、大まかで構いません。職務経歴書に記載されている数字だけで合否判断されることはまず無いでしょうし、企業側が記載内容の信憑性まで計るのは難しいですからね。数字や成果より、それに至った、行動・思考・状況・分析・個人特性が重要ですので、それは面接で深堀りされます。

 

工夫・ポイントは個性が発揮されるので、アピールしてOKです。だらだらとした文章にならないように、伝えたいことを要点を絞って書くと良いですね。

 

自己PR

ここでは、スキルや強みを2~3の項目を作って記載するのが良いでしょう。重要なのは、応募先の会社・職種で活かせる内容かどうか、ということです。むやみやたらに自分のスキル・強みを書けばいい、というわけではありません。

例えば、コミュニケーション力、という項目を作ってアピールするとします。実際にコミュニケーション力をアピールされる方はとても多いです。

しかし、募集している業務にはコミュニケーション力はあまり重要ではない、とするとどうでしょう?無意味なアピールになってしまうばかりか、この人想像力が欠けているな、と面接官・人事採用担当者に思われてしまうかもしれません。

ただ、今のご時世、コミュニケーション力の優先順位が低い業務がどの程度あるか疑問ですし、コミュニケーション力はもっともっと深く科学できる代物ですので、これについてはまたいずれ記事にしたいと思います。

 

資格・業務スキル

応募先の業務に関連する資格、スキル(特殊能力)があるなら記載しましょう。

その業務を遂行する上で、必須となる、有利となる資格かどうか?スキルかどうかをイメージしながら書きましょう。

業務に関連する、というアピールである観点から、履歴書に記載する資格とは少し意味合いが異なります。業務に関連しない資格は履歴書に書いても問題ありません。

ちなみに、業務に関連しない資格・スキルを職務経歴書に書いたとしても、合否に響くようなマイナス評価にはならないでしょう。ただ、何でこれをここに書いたの?と、人事採用担当・面接官が思うくらいです。

例えば、漢字検定2級とか色彩検定とかですね。活かされるシーンが具体的なら良いですが、あまり関係ないなら履歴書に書くのみで良いでしょう。自主的に勉強できる人、というアピールにはなるかもしれません。

英検やTOEIC点数は、外資系企業や業務に繋がるケースはビジネスシーンでは多々あるので、職務経歴書に記載しても問題ないでしょう。

 

まとめ

私が職務経歴書で見るポイントは、内容そのものよりも、応募職種のことを考え、読み手のことを考えた作りになっているか、です。またプラスよりもマイナスの方がより目についています。今回の記事を参考に、マイナス面を抑え、あわよくばプラスを出せるような職務経歴書であれば平均的でも全くもって問題ありません。

 

しかしながら、まだ転職活動の入り口の段階ですので、職務経歴書の作成にあまり時間を費やし過ぎるのはチャンスを逸する可能性があり、転職意欲が下がってしまう要因にもなります。

まずは応募要件ありきなので、応募要件は満たしていないけれど職務経歴書が素晴らしくて面接に進んで内定が出る、というケースは極々稀です。

つらつらと職務経歴書の書き方について綴ってきましたが、どれほど作り込んだとしても書類選考通過率が少々変わる程度だ、と思って大胆に一気に作成してしまう方が良いでしょう。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

転職と採用の専門家

naotoの部屋

「履歴書」の書き方

こんにちは、naotoです。

 

履歴書ってどう書けばいいの?

転職の時に誰もが考えることでしょう。

人事採用担当者は、当該ポジションの業務ができるかどうかを、過去の経験をベースに、成果・行動・思考・知識・性格などから総合的に判断しますが、その判断材料が、履歴書・職務経歴書・面接・試験(SPIなど)です。

ここでは履歴書にフォーカスします。履歴書の書き方、は検索すると沢山出てきますが、人事採用担当・面接官の観点から、これまで何千人の履歴書を見てきた私の意見を綴ります。

introduction

転職する時の履歴書と、新卒で就活をする時の履歴書では、書く内容が異なります。

私は、履歴書の内容のみで「合格」「不合格」を決めることしません。(採用企業の立場として、求人にはそれぞれ要件があるので、要件を満たしていない場合は不合格にしますが)

ただ、履歴書からとても多くのことがわかります。人事採用担当者の中には、履歴書の内容で「不合格」とする方もいます。

また、履歴書のフォーマットは何でも構いません。インターネット上の物をダウンロードしても良いですし、購入された物でも構いません。手書きかPC打ち込みか、どちらでも構いません。しかし、フォーマットを指定されている場合、作成方法を指定されている場合は、なぜそう指定されるの?と思ったとしても、それに従うのが得策です。提出方法については、必ずそれに従いましょう。

ぜひ、良い印象になるような履歴書を書けるよう参考にしてください。

 

履歴書と職種経歴書の違い

履歴書:学業や職業の経歴など人物の状況を記した書類のことで、就職転職時に選考用の資料として用いられる。また、学歴や職歴によって給与や資格などを決定する手続き(査定)において、それを証明する各種の書類とともに提出する。履歴書は、法律で書式を定められているわけではないため、基本的に自由形式である。(引用:Wikipedia

職務経歴書当人が過去に従事した職務・職業上の地位、および当該職務の具体的内容を、当人の職歴として時系列的(編年体)またはキャリア(経験)、プロジェクトタイプなどをベースに記載した書面。(引用:Wikipedia

 

まず、履歴書と職務経歴書の違いを理解し、提出を求められている物を理解しましょう。

ちなみに、一般的な他の書類としては、カバーレターや推薦状というのがありますが、日本国内の転職で、提出が必須ということはあまりないでしょう。

私見では、履歴書・職務経歴書の提出を求めたときに、カバーレターや推薦状が添付されていても、それによって加点されることは無いと思っています。意欲と捉えることができる反面、要求への返答に対して正確な答えでは無いと捉えることもできるからです。

 

履歴書の内容

概ね、下記のような項目で構成されているでしょう。

・作成日

・顔写真

・氏名

・現住所、連絡先

・電話番号、メールアドレス

・学歴、職歴

・志望動機

・趣味、特技

・通勤時間

・扶養家族数(配偶者を除く)、配偶者、配偶者の扶養義務

・本人希望

 

それぞれの項目について細かく注意点を見ていきましょう。

作成日

最後まで書き終えた後にその日付を書くのが良いでしょう。PC上で作成したものを使い回す場合、作成日は必ず更新しましょう。

たまに、作成日が3か月前のもので応募される方がいます。3か月前から転職活動していてまだ決まっていないのかな?うちの会社は転職活動当初は志望動機が低かったのかな?と勘繰ったりしてしまいます。本当は別の理由があったとしても、ポジティブな印象にはならないですよね。

顔写真

特に指定が無い場合の、撮影機材・背景・服装についてお教えします。

私は、メールやWebシステム上での提出を求めるようにしていますので、撮影機材はスマホで良いですよ、としています。面接時に持参するケースや郵送のケースもありますが、それでも私は証明写真で無くスマホ撮影で良いと考えています。印象を知ることが目的なので、証明写真じゃなければダメ、という企業は柔軟性が低く古い考えかもしれませんよ。

背景、服装は何でもいいか?というとそれは少し違います。ビジネスという点ではTPOが重要視されるケースが少なからずあります。服装は、その企業や職種のビジネススタイルに合わせるのが無難でしょう。ビジネスカジュアルはOKですが、完全な私服は避けた方がいいかもしれません。男性はスーツ、白ワイシャツ、ネクタイじゃないとダメという企業もあるので注意が必要です。

背景は無地が無難です。車中、公園、旅行の時の写真など、マイナスイメージにならなかったとしてもプラスイメージにはなりにくいですね。

また、アプリなどで写真加工もしない方が良いでしょう。

 

氏名

普通なら何も気にしなくて良いですが、入社後の社会保険登録などの点から、戸籍上の正しい漢字で記載されることをお勧めします。

例えば、「タカハシさんのタカは高か髙か」というようにです。

 

現住所、連絡先

これも特に気にする必要は無いですが、例えば、単身赴任中、実家、住民票先、など、記入に迷うケースもあるでしょう。

単身赴任中の方は特に、現住所にはその意味の通り、あなた自身が現在住んでいる場所を、住民票登録先に関係なく記入してください。今、どこに住んでいるか?というのは採用企業が選考方法などを考える上での大事な情報になります。

連絡先という項目にも住所の記載欄があります。ここの記入は任意で構いません。空白でも問題ないと思いますが、同上、などとしておくのが無難でしょう。

 

電話番号、メールアドレス

電話番号は必ず携帯電話番号、メールアドレスはPCかフリーメールアドレスが無難です。

電話面接の場合、履歴書を見て電話をかけます。時々、家の固定電話の電話番号を記載されているケースがありますが、私は固定電話にかけることは控えます。ご家族が出た場合、転職活動をしていることを家族に言っていないとするとトラブルに発展するからです。

メールアドレスを書いていないケースも時々見られます。入社時の社員登録で必要なこともあれば、今はWeb面接が普及していることから、その登録時にもメールアドレスが必要になります。

 

学歴・職歴

学歴は、最終学歴の記載はもちろんですが、大卒の方は高校からで良いでしょう。

高校も大学も学部学科まで詳細に記載する方が良いです。面接官も話題にしやすいポイントなので正確に記載しましょう。

職歴も、時系列で正しく記入しましょう。経験者数は全て、入社月退職月も、正確に記入する方が良いです。アルバイト期間はあえて記入する必要はありませんが、仕事に活かせるようなものであれば記入しても問題はありません。

もしかしたら隠したい経歴があるかもしれません。しかし、面接では必ずと言っていいほど、過去の転職時のことを聞かれますので、履歴書の記載内容と祖語があると、面接官にマイナス印象を与えてしまいます。仮に、面接では上手くこなせたとしても、後から経歴詐称がわかれば、内定取り消しになることがあります。

 

志望動機

以前の記事に、希望軸の考え方について書きましたが、ここでの志望動機は違います。

志望動機を重視している面接官は多く、この項目で書類選考不合格になることがあります。ですので、なぜその企業に入りたいか、なぜその仕事をしたいか、について、情熱的に書く事が望ましいです。企業や職種を徹底的に調べ、反映してください。改善したい不満から自分が叶えたい条件・希望を記載するのは好ましくないです。

ちなみに、私のように志望動機は気にしない面接官であれば、空欄でも正直に条件面について書いてもらっても構いません。本気の志望動機があればぜひ書いて欲しいですが、ここで私がアドバイスしたように無理して志望動機を作っているような文面はわかりますし、仕事ができるのであればその時点での志望動機は重要ではなく、入社後にやっぱり入って良かったと思ってもらうことを重視しています。

 

趣味・特技

ここは好きに書いて大丈夫です。ただし、面接で触れられるケースも多いので、中途半端な趣味を書くと面接でタジタジになったりします。例えば、読書、記載する人は多くします。もし、面接官も読書が趣味なら「最近何の本を読みました?」と気軽な気分で聞いてきます、そこで答えられないとなると、面接官はどう思うでしょうか、ということです。趣味が多すぎるのも違和感があるので精々2~3個に絞るのが良いでしょう。

特技が業務に直結するものであれば積極的に書きましょう。

他人に言えない趣味、というのがあるとすれば、あえて書く必要は無いです。それでも、趣味と業務遂行能力に関連は無いので、趣味・特技で面接官の評価が左右するようなら、そういう企業は頭が固かったり、ダイバーシティが進んでいない可能性があるので、その企業に対して注意が必要です。

通勤時間

職種によっては通勤時間がかけないケースもありますが、自宅からその職場までの通勤時間を凡そで書けば問題ありません。ここは空白でも問題ありませんが、本当に毎日2時間かけて通勤可能ですか?引っ越しはできますか?などの判断材料になります。

扶養家族数(配偶者を除く)、配偶者、配偶者の扶養義務

独身の方はすんなり書けますが、既婚者の方はその意味を正確に捉えて書いてください。

結婚していて子供が2人でパートナーも子供も扶養に入っている場合は、

扶養家族数(配偶者を除く):2人

配偶者:有

配偶者の扶養義務:有

 

結婚していて子供が1人で子供は自分の扶養だけどパートナーは扶養に入っていない場合は、

扶養家族数(配偶者を除く):1人

配偶者:有

配偶者の扶養義務:無

 

となるわけです。これが選考を左右することは無いですが、手当や勤務地などで考慮の対象になるかもしれません。

 

本人希望

「貴社の規定に従います」が定型文ですね。ただ、本当は従えない、ということは良くありますので、無駄を省くために、私が書類選考をする際にはぜひ本音で書いてください、ということにしています。そうすると、そもそも希望に合わせられない、ということでお断りすることもできます。ただ、断わられては困る、という場合は、最低ラインの希望を書くか、空欄、貴社の規定に従います、で構いません。

希望は、履歴書に書くよりも、面接の中で聞かれた際や最終面接フェーズで伝えるのが無難でしょう。

 

まとめ

人事採用担当者や面接官は、履歴書から受け取る情報がとても多くあります。

書類選考が合格するという前提ですが、面接前にあなたのことを理解してもらって面接をする方が、短い時間の中でさらに理解を深めてもらえ、もしかしたら合格率も上がるかもしれません。読み手のことを考えて履歴書の作成にチャレンジしてください。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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